ヨーロッパ勤務へ (社費のインターンシップとその後)

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ヨーロッパMBAでは、ヨーロッパでの就職を希望する学生が多いのですが、現地の言葉を自由に話せないと厳しいというのが現状です。特に、日本人や中国人の間では、母国に戻って就職するのが当たり前になっているように見えます。とは言え、第2外国語は話せない、欧米人と違って英語もイマイチ、という状況でも全くチャンスがないわけではありません。

私の場合は社費なので色々と状況は特殊なのですが、夏休みの2ヶ月間のインターンシップを通してドイツにあるグループ会社からオファーをもらい、ドイツ企業へ転籍することとなりました。グループ会社と言えども別会社なので、一旦退職してドイツ企業に就職です。(学費の返還はグループ内ということで免除してもらえました)
社費の方で海外でのインターンシップを希望している方、私費でもヨーロッパでの就職を希望している方々へ、少しでも私の経験が参考になれば幸いです。



社費のインターンシップ
私の会社では、インターンシップは転職活動になるということで、グループ会社以外では一切NGでした。内緒でやってもバレないのでしょうが、会社に報告できる活動を何かしないと定期レポートが書きづらいということもあり、私の会社のMBA生(他校)の中では、夏休みも授業を受けたり、語学学習に勤しむ人がほとんどでした。私は、グループ会社でのインターンを最初から希望していたのですが、もしも駄目なら旅行がてら南仏でフランス語の学校でも行こうかなと考えていました。

グループ会社へのインターンシップ
私の場合はインターンシップに至るまでの交渉は全て直接自分のツテでやりました。会社がサポートしてくれるところは少ないのではないかと思います。
インターンシップで得るものはもちろん大きいのですが、私はグループ会社で短期間働くことは大きなリスクもあると感じました。
<メリット>
言うまでもなく、ネットワーキングとそのグループ会社の文化を知ることができます。職場を見てから希望部署にするかどうかを決められる、希望するなら今からアピールできるなど、ご想像通りのメリットがたくさんありました。
<デメリット・リスク>
最大のリスクは、短期間で成果を出せないことで評価を落としかねないことです。半年ほど働けるなら別ですが、夏休み期間だけとなると、異国の別会社で新しい仕事をしていきなり成果を出すのは困難です。期間限定の人材となると、周りの接し方もそれなりになりますし。普通のインターンならば良い経験が出来たと満足できても、グループ会社の場合は今後のキャリアに傷がつきます。
私は、マーケティングの部署に入ったのですが、2週間ほど経った時点で(遅!)そのことに気づきました。私の力不足・学生気分が抜けてなかった(実際に宿題もたくさん残ってたし)などと私自身の不甲斐なさもあったのですが、困難な状況の中でただ使えない雑用係になっていくのを感じました。ここから挽回を図ったところで残りの1ヶ月で状況を変えるのは不可能に近いと絶望しました。結局、ここでは「使えない人」で終わりました。この期間に仕事で関わった人の範囲を狭く抑えられたのが不幸中の幸いです。「ここでは絶対働きたくない」というとってもネガティブな想いを抱くことになり、本当に残念です。
<グループ会社でのインターンでの心得>
私がやらずに後悔したことです。
・自分の評価を上げるために最初から全力で積極的に!
 (経験させてもらうとか、みんなの仕事の邪魔にならないようにとかは、NG!)
・インターンとは名乗らない!日本の会社から来たとだけ言う!
 (インターン=雑用係、という職場は非常に多い。)

インターンシップからジョブオファーへ
ジョブオファーをもらうには、即戦力として成果を出してアピールする必要があります。実際は成果は出なくても即戦力になると見てくれればOKです。簡単に即戦力になるには、即戦力になれる場所を選ぶことです。まず一つは自分のバックグラウンドが上手く活かせる場所、そして「日本人であること」が武器になる場所です。
私の場合、マーケティングの部署では、日本での商品開発の経験が活きたものの異なることが多すぎて即戦力とは言えず。そして何よりも日本関連の仕事が少なかったです。重要な日本とのプロジェクトはあったのですが日本人の先輩がいたので私の出る幕はありませんでした。
私はその後、もともと興味があったR&Dの部署へコンタクトし、後半はR&Dへ移りました。ここでは、日本とのプロジェクトが山ほどあるのに部署内はおろか拠点自体に日本人が1人もおらず困っている状態でした。なので、初日から次から次へといろんな部署の人に話しかけられ、いろんな会議に呼ばれるようになりました。自分の専門ど真ん中なので、すぐに活躍できました。気づいたら自分から次々と他部署や他プロジェクトにも顔を出すようになっていました。多くの人と仕事に関われたことで、当初の目的であった「会社を知ること」が満足に出来ました。また、関わった人達から「来て欲しい」と言ってもらえ、中には「俺から(権限のあるマネージャーへ)よく言っておくから!」と言ってくれる人も。R&Dでのインターンシップはたった3週間だったのですが、結果的に私もここを希望することになり、オファーもいただけました。
日本にいたときは国内の新商品開発のプロジェクトを担当していたのですが、ドイツでは同じR&Dでもグループ全体の戦略に関わるポジションとなる予定です。

言葉の壁
英語が公用語で他にも現地語を話さない外国人がたくさんいる職場はたくさんあります。ただ、英語力が低いことと現地語を話せない事は間違いなく弱みになるので、それを超えるユニークなスキルが必要です。
私の場合、全く活躍できなかったマーケティングの部署では外国人も多くてドイツ語の必要性はほとんど感じませんでした。ただ、R&Dの部署では拠点全体でドイツ語を話さないのは私1人という状態で、英語がほとんど話せないスタッフもたくさんいました。今回の就職に際して、ドイツ語のレッスンをこれから受けることを義務づけられています。ドイツ語の必要性がとても高いにも関わらず「来て欲しい」と言ってもらえたのは、私のバックグラウンドと日本人であることが向こうの要望にぴったり一致したからです。

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